昭和41年6月 台風4号
● 災害の原因となった気象現象
6月、房総半島に接近した台風4号が前線を刺激し大雨をもたらし、関東地方の総雨量は山間部では400mmを超え、平地部でも東京・埼玉・神奈川の一部で300mmに達しました。
・台風の進路図その1 デジタル台風>1966年>196606
● 災害の概要
那珂川流域では、活発化した梅雨前線により降水量174㎜/2日、ピーク流量3,730m3/sが観測され、茨城県内で家屋浸水3,567戸の被害がありました。
(*5)
茨城県では、死者6名、負傷者 2名、家屋損壊25戸、家屋浸水3,793戸、堤防決壊12箇所、山(ガケ)崩れ125箇所などの被害を受けました。
(*9)
栃木県では、宇都宮で降水量181㎜、最大風速23.8m/sを記録し、家屋損壊4戸、家屋浸水2,728戸の被害を受けた。また、用水路のトンネルで落盤事故があり死者25人の被害がありました。
(*10)
利根川流域では、平均3日間降水量162㎜、八斗島のピーク流量6,040 m3/sを観測しており、利根川本川では大きな被害は見られなかったが、綾瀬川及び小貝川では計画高水位を突破し、家屋半壊および床上浸水6,780棟、床下浸水33,328棟などの被害をもたらしました。
(*2)
中川・綾瀬川流域では、降水量215㎜/3日、観測水位は中川で4.28m(吉川地点)、綾瀬川で4,40m(谷古宇地点)を記録し、浸水面積約35,000ha、浸水家屋約24,000戸の被害が出ました。
(*3)
多摩川流域では、二ケ領用水、矢上川、平瀬川などで床上浸水3400戸の被害がありました。
(*6)
鶴見川流域では、降水量307㎜/2日、ピーク流量500 m3/sが観測され、家屋損壊6,800戸、家屋浸水11,840戸の被害がありました。
(*7)
横浜市では、降水量267.51㎜/2日を観測し、鶴見川流域以外に大岡川などでも氾濫があり、死者32人、負傷者50人、家屋倒壊250棟、家屋浸水45,757棟の被害を受けました。
(*8)
● 洪水氾濫区域(不明)
● 被害状況
浸水面積 |
86,150棟(*11) |
家屋損壊 |
40棟(半壊床上浸水52,698棟)(*11) |
家屋浸水 |
205,780棟(*11) |
死者・行方不明 |
横浜市32人 |
負傷者 |
横浜市50人 |
堤防決壊 |
茨城県 堤防決壊12箇所 |
その他 |
茨城県 山(ガケ)崩れ125箇所 |
(参考資料)
(*1)台風の進路図その1 デジタル台風>1966年>196606
(*2)利根川水系>河川整備方針>既往洪水の概要( 被害状況の写真掲載)
(*3)江戸川河川事務所>過去の洪水被害>江戸川水系(中川・綾瀬川)-PDF
(*4)下館河川事務所>小貝川洪水の記録より
(*5)常陸河川国道事務所>環境百科久慈川及び那珂川>治水と利水/「水戸市水害誌」-PDF
(*6)京浜河川事務所>災害の記録>多摩川・鶴見川・相模川の概要>各歴史年表
(*7)京浜河川事務所>鶴見川水系>既往洪水の概要
(*8)横浜市防災計画『風水害編』>横浜市で発生した風水害一覧- PDF
(*9)茨城県地域防災計画>風水害等対策計画編>気象災害の概況- PDF(6頁)
(*10)栃木県河川整備計画>防災>過去における主な災害一覧
(*11)水害統計